ITエンジニアの転職失敗理由7選! 転職を成功させるための方法を解説します

人気記事

ITエンジニアは需要が高く、未経験者・経験者問わず転職が多い職業の一つです。
しかし、自身の希望通りに転職がうまくいくとは限りません。転職しなければ良かったと後悔しないように、ITエンジニアの転職の失敗としてよくある理由と転職を成功させるための方法をご紹介します。

この記事で解決できるお悩み
ITエンジニアへの転職失敗理由にはどんなものがあるんだろう?
ITエンジニアへの転職で失敗しないためにはどうしたらいいんだろう?

ITエンジニアへの転職失敗とは?

ITエンジニアへの転職失敗は下記画像の通り、「希望する会社に転職できない」、「希望する会社に転職したが、辞めたい」という二つの状況に分類できます。
状況によって転職失敗理由も異なります。「希望する会社に転職できない」場合は選考対策不足、条件が多い、転職回数が多過ぎるといったことが失敗理由として挙げられます。「希望する会社に転職したいが、辞めたい」場合は転職前に提示された労働条件と異なることが失敗理由として挙げられます。
両者に共通する失敗理由としてはスキル不足や企業研究不足、自己分析不足があります。

 

転職失敗事例

以下で具体的な転職失敗事例をご紹介します。

エンジニア経験があったためこれまでのスキルを活かして社内SEとしてキャリアアップを図りたいと思い、転職を決意。しかし企業の情報収集を怠ったため、入社してみたら本当に自分がやりたいと思っていた業務には全く携わらせてもらえなかった。もっとしっかり調べてから選考を受けるべきだったと非常に後悔している。

 

仕事内容に不満はなかったものの、就労環境が悪いことを理由に転職。残業が多く社内の雰囲気も自分に合っていなかったため、次こそは自分に合った企業で働きたいと思っていた。面接ではできるだけ正直に話そうと思い前職場をやめた原因を素直に吐露したが、転職理由がネガティブすぎたためあまり良い印象を持ってもらえなかった。マイナスな転職理由でもポジティブに言い換えて話すべきだったと後悔。

 

エンジニアの経験はないがリモートで働きやすそうだったため転職を決意。とりあえず安心できそうな大手をメインに応募したが、自分のキャリアやスキルと見合わず全く選考に通過しなかった。キャリアチェンジをするときは事前に業界知識を身につけて、ある程度のスキルを習得してからじゃないと転職意欲を証明できないのだなと実感した。

 

未経験だったので転職エージェントをるようしてエンジニア業界にチャレンジしようと思ったが、事前の情報収集が足りなかった。サポートしてもらいたくて行ったのに、そのエージェントは未経験者向けの求人をほとんど取り扱っていなかったため、「紹介できる求人がない」とあっさり終了。未経験者向けの求人に強みを持ったエージェントは多数あるようなので、次からは事前に調査して自分に合っているエージェントを利用したいと思う。

参考:エンジニア転職で失敗する人の特徴とは?未経験からでも転職を成功させる方法

 

ITエンジニアの転職失敗理由7選

本題のITエンジニアのの転職失敗理由をご紹介します。

スキル不足

企業側が求めているスキルが足りていないと転職はうまくいかないことが多いです。

経験者採用では一定レベルのスキルが身に付いていることが応募の前提となります。スキルレベルを証明することができる資格や実績がないと希望する企業に転職することは困難です。
面接でうまくやり過ごせたとしても、スキル不足のまま転職すると転職後に苦労します。期待に応えられず、再び転職したくなることも想定されるため、正直なスキルレベルを申告して転職活動を行いましょう。
どうしても希望する企業に入りたいのであれば、応募要項に記載の必要スキルを身につけた上で応募することをおすすめします。

未経験者採用では転職後に研修が用意されていることが多いですが、研修期間や内容は企業によって大きく異なります。丁寧に研修を行う企業もあれば、現場で学ぶことを重視する企業もあるので自身に合った研修体系であるかを応募前に確認しておきましょう。
後者の企業では配属されてから苦労することが想定されるため、必要となりそうなスキルは転職前に自学自習しておくことをおすすめします。とはいえ、自学自習では限界があるので最初は入りやすい企業で実績を積み、ステップアップしていきましょう。

なお、ITエンジニアにおすすめの資格は下記記事に整理しているのでご参考にしていただければと思います。

ITエンジニアの資格 おすすめ38選!
ITエンジニアの資格おすすめ38選をご紹介します!「ITエンジニアの資格にはどんな種類がある?」「専門性を身につけたいけど、どの資格を取得すればいいかわからない。」と疑問をお持ちの方の悩みが解決できる記事になっています。

企業研究不足

転職先企業の情報収集不足で転職がうまくいかないケースもあります。

企業研究が足りていないとそもそも自分がどの企業に適しているのかを判断できません。適性を見極められないまま、転職活動を行うとミスマッチが生じ、再度転職を繰り返すことに繋がります。また、企業の求める人材ではないと判断され、面接の時点で不合格となることも多いでしょう。

一般に会社のホームページなどで対外的に公表されている情報はポジティブな情報が多いです。企業の会社概要や事業内容を理解するためには有用ですが、実際に働いている現場社員の声は把握することが難しいです。最近では社員の口コミが参照できるサイトや、現場社員訪問ができるツールが数多くあるので積極的に活用しましょう。ポジティブな情報は自然と入手できるのでネガティブな情報収集を意識的に行うことが重要です。
筆者が転職活動で重要だと考える情報は以下の4点です。

・企業概要
→社員数、拠点数、拠点の場所を把握しておくと自身が配属される場所や働き方をイメージしやすいです。
また、業界の中でどのような立ち位置の企業なのかも把握しておきましょう。IT業界では一般に、小規模な会社であればあるほど、請負やSES契約で他社ビルに常駐して働くことが多いです。
・事業内容
→どのような事業を行っており、どこに力を入れているかを調べて自身のやりたいことと相違していないか確認しましょう。
・決算情報
→上場企業は、株主総会にて決算報告を行っています。四半期ごとの業績や今後の事業方針はホームページに公開されているので確認しておきましょう。
・口コミ
→最近では現役社員や元社員の口コミが参照できるサイトが多くあります。openwork転職会議が代表的なものになります。より詳細な情報は直接社員訪問して聞くと良いでしょう。

自己分析不足

自身のやりたいことを深掘りせずに待遇や働き方などの労働条件のみで転職活動を行なうと転職は失敗します。

自己分析を行い、キャリアプランを明確にしなければ転職を考えている企業が最適な選択肢であるかが分かりません。
転職面接の際にはどのような仕事をしたいのか(どのようなキャリアプランを描いているのか)が必ず問われます。自身のキャリアプランと転職先企業での仕事内容を結びつけて話すことができなければ面接に合格することはできません。

転職ができたとしても自己分析が浅いと、適性の無い仕事を行うことになり、すぐに異動や転職をしたくなります。適性のある仕事を任せてもらうためにも自己分析は非常に重要です。
また、仕事では必ずしも自分がやりたいことができるとは限りません。最終的に達成したい目標や仕事を通して実現したいことが定まっていると多少不満に思う仕事であったとしても乗り越えることができます。

自身の適性やキャリアプランを明確にしておくことで転職を成功させましょう。

選考対策不足

続いてが転職を希望する企業の選考対策不足になります。

一般的に転職活動は職務経歴書の書類審査と面接といった流れになります。
経歴には虚偽の内容を書くことはできませんが、自身の実績をうまくアピールするためにも書き方は非常に重要です。職務を行う上で自身がどのように考えてどのように行動したかが伝わるように記載しましょう。ここの記載が不十分だと転職後の働き方をイメージしてもらうことができず、不採用となることがあります。
また、自身の適性・スキル・キャリアパスと企業が行なっている事業を結びつけて志望動機を説明できるようにしておきましょう。

未経験者はITエンジニアとしての職務経歴はないかもしれませんが、転職前の会社で行なっていたことを抽象化し、自身の適性を伝えることが重要です。

条件が多い

希望する条件が多いことも転職の失敗理由の一つです。

業務内容、給料、休日、残業、研修制度など転職にあたっての希望条件は多岐に渡りますが、自身の希望を全て満たす企業に転職することは困難です。希望条件を全て満たす企業も探せばあるかもしれませんが、そのような企業は人気が高く、転職の難易度も上がります。自身の経歴に自信がある場合は応募してみても良いですが、合格が難しいことを理解した上で応募するようにしましょう。ITエンジニアは未経験者でもなることができますが、経験を重視する傾向があるので人気企業で働きたい場合は経験を積んだ後に挑戦すると良いです。

人気企業ばかりに応募すると全ての企業で不採用となるリスクもあるので、希望条件には優先順位をつけ、譲れない条件を満たす企業に応募することをおすすめします。

転職回数が多過ぎる

転職回数が多すぎることも理由として挙げられます。

採用面接官の気持ちになればわかるかと思いますが、転職回数が多すぎる人はその人自身に何か問題があるのではないかと疑われます。また、採用には人件費を含め、多くの費用がかかるため、企業側としては長く働いてもらえる人材を求めています。(一部外資系企業の中には数年単位で転職することが一般的な企業もあります。)

経歴に虚偽の内容を記載することはできないので転職回数が多い方は過去の転職理由を聞かれることを前提として対策を行いましょう。止むを得ない理由であったことを伝えた上で、様々な経験を積んでいることをアピールすれば選考突破率を上げることができます。

転職前に提示された労働条件と異なる

転職選考に合格し、配属されたはいいものの転職前に提示された労働条件と異なることもあります。

長期的に働いて欲しいという思いで採用活動を行なっている企業もありますが、IT業界は全体的に人材が不足しているため、短期的にでも人材を獲得したいと考えている企業もあります。そのような企業の場合、記載されていた労働条件(テレワークの可否や残業時間、給与など)と実際の労働条件に乖離が出る場合があります。例えば、未経験者歓迎を謳いつつ、実際は研修が少なく、配属先で苦労することになり、残業時間が増えてしまうようなケースや入社当初の給与は募集要項通りの水準となっていても、すぐに降格させられ、給与を低くされるケースなどがあります。このような乖離が発生しないように社員口コミサイトや社員訪問で情報収集をしっかり行いましょう。
また、大企業では配属先によって当たり外れが大きい傾向があり、炎上プロジェクト(当初の契約工数以上の工数がかかり、採算が取れないようなプロジェクト)に配属されると辛い思いをします。そのため可能であれば、自身がどこの部署に配属される可能性が高いのかを面接時に聞いておき、社員訪問を通じて実態を探ることをおすすめします。

ITエンジニアへの転職を成功させる方法

ITエンジニアへの転職を成功させるために以下に留意して転職活動を行いましょう。

希望する職種で必要となるスキルセットを身につける

自身が希望する職種で活躍するためには最低限のスキルセットは必要不可欠です。働きながら身につけることができるスキルもありますが、基礎となる知識・技能は転職前に身につけておいた方が転職面接の合格率が上がる上、転職後も自身の希望する職種で働くことができる可能性が高くなります。

応募企業の情報収集を行う

応募企業の企業分析を行なっておくことも重要です。応募要項や企業ホームページには企業にとって都合が良いことのみ掲載されていることが多いです。実際に働いている人に話を聞いてどのような企業であるのかネガティブな部分も含めて情報収集を行うようにしましょう。
また、上場企業であれば、企業ホームページにIR情報や経営計画が掲載されています。四半期の業績や今後注力していこうとしている分野を把握しておき、自身が入社することでどのようなメリットを与えられるのかを面接の際に伝えられれば合格すること間違いなしです。

自己分析・キャリアの棚卸しを行う

自身の適性を客観的に捉えるために自己分析・キャリアの棚卸しを行なっておきましょう。
やりたい仕事があっても適性がないということもあります。やる気があれば乗り切れると考える方もいるかもしれませんが、長く続かないことが多いです。
自身の性格やこれまでの経歴を踏まえて現実的な転職先を模索することが転職成功への近道です。

選考対策を徹底する

転職選考の対策は徹底して行いましょう。働きながらだと転職の準備に割ける時間は限られますが、選考フローや評価ポイントを把握しておくだけで転職の難易度は格段に下がります。転職サイトや転職エージェントを活用したり、中途入社の方への社員訪問を行い、効率よく転職活動を行うと良いです。

希望条件に優先順位をつける

全ての希望条件を満たす企業は多くないため、希望条件に優先順位をつけておきましょう。
希望条件が多すぎると人気企業のみが転職候補となり、全企業の面接に落ちるということが起こり得ます。希望条件には優先順位をつけ、転職倍率が高い企業から低い企業まで幅広く志望する様にしましょう。

転職エージェントを活用する

働きながらの転職活動は時間も限られるため、効率的に行うことが重要です。転職エージェントを活用すると有名企業と提携していることも多く、優良求人を紹介してもらえる可能性があります。また、職務経歴書の記載方法や転職面接対策も行なってもらえるため、効率的に転職活動を行うことができます。

Q&A

最後にITエンジニアの転職に関するよくある疑問点をまとめます。

ITエンジニア転職にポートフォリオは必要?

ポートフォリオとは作成した成果物や実務経験、得意分野、保有資格などが記載されたものです。ITエンジニアのよくあるポートフォリオの一例としては、自作のWebページに前述の内容を記載した以下のようなサイトが挙げられます。

  • エンジニアHodaさんのポートフォリオサイト 「Hoda’s Portfolio
  • Webデザイナー・エンジニアYuto Takahashiさんのポートフォリオサイト 「Yuto Takahashi

インフラエンジニアの場合はWebページ制作などはあまりアピールにはならないので職務経歴表に実務経験や保有資格を記載し、面接に臨むようにしましょう。

ITエンジニア転職に有利な資格・言語は?

ITエンジニアにおすすめの資格はこちらでご紹介しているので参考にしていただければと思います。

ITエンジニア転職に年齢は関係ある?

ITエンジニアに限らずですが、企業側は長く働いてもらえる若手人材を求めています。そのため、未経験者の場合は年齢が上がるほど転職難易度は上がります。
経験者の場合は30代、40代で実績を積んだ後に転職活動を行えば、優良企業に転職できる可能性が高いです。

未経験者が「ITエンジニアはやめとけ」と言われるのはなぜ?

「ITエンジニアはやめとけ」と言われる理由は大きく以下の3つです。

  • ITエンジニアとは名ばかりでスキルの身につかない業務をこなすことになる可能性もあるため。
  • 企業によっては残業が多く、客先常駐でワークライフバランスを保つことができない可能性があるため。
  • 他の職種と比較し、最新技術を継続的に学習する必要があるため。

勤めることになる企業や部署にもよりますが、手順に沿った単純作業が多かったり、炎上プロジェクト(採算が取れないプロジェクト)に配属され、残業が多くなったりすることが考えられます。
また、IT業界は最新技術が次々と開発されるため、働きながら勉強することも求められますが、最新技術といえど基本的には既存技術が改善されているものが多いので基本を理解していれば、学習負荷はそこまで大きくないです。

未経験者からのITエンジニア転職はどのくらい難しい?

未経験者でもITエンジニアになることは可能です。明確に難易度を数値化することは難しいですが、業界的に人手不足な傾向があるため、転職は容易にできるでしょう。
ただ、人材育成制度は企業によって様々なので手厚い研修が受けられるとは限りません。転職後に苦労しないためにも事前にある程度の知識は身につけてから転職することをおすすめします。

未経験者はITエンジニア転職前にスクールに通うべき?

スクールに通うべきかどうかは個人が置かれている状況によります。学習費用が確保でき、短期間でスキルを身につけたい方はスクールを活用することも選択肢の一つになるでしょう。
一方で、期間が長くなってもいいのでなるべく費用をかけずにスキルを身につけたい方はスクールには通わず独学で学習すると良いです。学習書を活用したり、インターネット検索を行えば必要なスキルは十分身に付きます。
いずれにせよ、転職前に自身がなりたいITエンジニアに必要となる基礎知識は転職前に身につけておくと良いでしょう。

まとめ

・ITエンジニアへの転職失敗理由にはどんなものがあるんだろう?
スキル不足、企業研究不足、自己分析不足、選考対策不足、条件が多い、転職回数が多過ぎる、転職前に提示された労働条件と異なるといった7つが代表的な転職失敗理由になります。詳しくはこちらをご確認ください。

・ITエンジニアへの転職で失敗しないためにはどうしたらいいんだろう?
転職で失敗しないためには上記7つの各々の失敗理由への対策を行う必要があります。詳しくはこちらをご確認ください。

タイトルとURLをコピーしました